まだ作成途中
国名表記+欧州地図とか使ってますが、実在する(した)国家・歴史・および軍などとは何の関係もありません。ぶっちゃけ一方的とはいえネタ元にしてんだから何一つ関係がないとは言いにくい訳ですが、ここは三国志系漫画によくある「史実を基にしたフィクションです」という表記が一番しっくり来るかんじで。独自解釈の域を超えた俺設定が暴走しすぎて御本家「キ●ユメ」様とすら関係がなくなっています。最早1.5次創作くらい。御本家に不在のキャラにすら解説を加える始末。
リアルの西洋史・世界情勢に対する知識が浅い為に、しばしば事実の誤認をしています。萌えを優先させた結果、誤認と了解した上でわざと不正確な解釈を行っている箇所もあります。繰り返しますが、フィクションです
勿論何の政治的意図も持っておりません。特定の国家(オーストリア)に対する賛美はしていますが、フィクションの存在に対するキャラ萌え感情であって、別段深い意図はありません。

←アメリカ日本→→

◆オーストリア
……好きすぎて短い言葉で言い表せないorz
昼は品行方正、夜は淫乱お貴族様。初恋のスイスに手酷く振られて以降、苦手な戦の代わりにベッドを主な戦場として欧州の超大国にまで上り詰める。関係を持った人数は世界一(歴史的にも国民平均29人的にも)。男女問わず多くの国・人間と褥を共にしてきたが、神聖ローマを守護する為という忠誠心(非恋愛)に突き動かされての行いであり、そんな己の生き方に恥ずべきものを一切感じていない。というか自分が間違っているという発想が元々ない。
スイスとの一件から人間不信になっており、神聖ローマ以外の者達とは最初から別れを意識した上で一線引いて接していたが、長く結婚生活を送ったスペインにだけは深い愛情を抱き、離婚の際は深く傷付くことになった。
神聖ローマの消滅後は、それまでと同じように己の魅力を武器として世渡りしていくも徐々に衰退し、依存のように神聖ローマの生まれ変わりのような存在であるドイツに対する愛情(親子愛と恋愛感情の微妙な境界線)を深めていく。アンシュルス時代には同居人である独兄弟、元妻ハンガリー、同盟国イタリアらと錯綜した五角関係ラブコメを繰り広げたが、WW2敗戦により離散、東西冷戦期を経て1990年代以降は絶賛ニート中のプロイセンと色々なしがらみを乗り越えて交際継続中。
性格を一言で表すとゲリュートリッヒカイト(のんびりとした穏やかさ)が一番の特徴だが、穏やかな態度は無頓着さや相手に対する無関心さの裏返しでもある。良くも悪くもマイペース。今日が良ければ明日のことはあまり考えない享楽的な一面もある。音楽全般大好きで、お菓子も大好き。特にスペインとの思い出が詰まったチョコレートを使った菓子類を何よりも愛している。明らかに菓子以外の何物でもない甘味を昼食や夕食のメインディッシュにしても平気。オムレツには塩ではなく基本ジャムが入っている。でもヴルストも普通に食べる。菓子作りの上手さに関しては全世界の認めるところだが、オーストリアが料理全般の天才だと思ってるのはぶっちゃけドイツ兄弟だけ。


◆ドイツ
兄達の盲目的な愛を一心に受けるゲルマンズの末っ子。ヘタリアにおける正ヒロインポジション。このジャンルにハマって以来、神聖ローマとの関係は限りなく≠に近い≒と思っていたが、御本家の「(ドイツ・イタリアが)一時期成長不良だったので外見年齢低め」発言や、ヴァレンティーノ漫画の神聖ローマ視点な回想絵とか考慮すると、限りなく=に近い≒なのかもしれない……。あと「ナポに攻められて長期入院」設定とか。入院=ライン同盟…ってことか。1815年生まれということになると、アメリカより歳下になるし。
ゲルマン系は総じてイタリアを好きになる呪いが掛かっているので、問答無用でイタリアに惹かれる…が根は理性的なのでそんな自分に困惑気味。オーストリアに抱いているのは家族愛というか、シチュ的には生き別れのおかんと15年ぶりくらいに一緒に暮らすことになったけど何話していいか分からんかんじで困惑中だが、無自覚に垂れ流しっ放しな貴族の色香を頻繁に至近で浴びせられる所為で、心中とは裏腹に始終前屈みになってしまっている可哀想なDT青少年。
DTなので純情だが、DT故の妄想力で犬にも欲情出来る。縛ったり叩いたりするシチュにも非常に興味があるが、やったら嫌われそうでイタリアには言い出せない。貴族だったら頼めばやらしてくれるだろうか…と悩んでしまうのは身内故の甘え。
プーのことは普通に兄として慕っているが、年を経るごとにだらしのない弟に対する兄のような気分になりつつある。というか一族の中では自分が一番精神年齢が高いんじゃないかと疑いつつある。貧乏くじ体質。プーの生活の面倒は全部自分が見てやるつもりでいるが、当の本人が感謝もせずフラフラ遊び歩いているので最近は少々苛つき気味。


◆プロイセン
御本家のちびすとりあが1274年以前ですらオストマルク辺境伯領(バイエルン系バーベンブルク家領、976-)+ハプスブルク家(アルマン系スイス貴族、10c末発祥)という来歴の違う二つの性格を一身に兼ね備えてるので、プーの場合も歴史的正確性を重視するよりもドイツ騎士団(1191-)+ブランデンブルク辺境伯領(1157-)+ホーエンツォレルン家(最初に存在が明記されるのが1061)の複合体と考えて構わない気がする。どれ基準にしても976年生まれのオーストリアさんより実年齢下だけどな!バーベンブルク家のレオポルト6世がドイツ騎士団支援してたとか、ホーエンツォレルン家のニュルンベルク城伯がハプスブルクのルドルフ1世を神聖ローマ皇帝にする為に尽力したとかの要素は迷いなく全て脳内妄想に取り入れます。という訳で普墺は幼馴染、とか断言してみる。
1211-1225年まで仮住まいしていたハンガリーと、当時バーベンブルク家領だったオーストリア(1198-1230頃)と、ほぼ同時期に二つの初恋を体験する。そして戦下手なオーストリアが神聖ローマの家で暮らせるように手配。しかし、しばらくドイツ情勢から離れバルト荒らしたりリトポに負けて臣従したりしてるうちに、気付けば初恋の二人がそっち同士でくっついてて、非常に取り残された気分になる。
同人サイトとかで時々見る「プーは坊っちゃんを守る騎士」設定は、ドイツ騎士団時代よりも、スペイン継承戦争=プロイセン王国成立以降、ポーランド継承戦争までくらいの50年弱こそぴったり来るよなぁとか思ってたり。これで対等な立場の存在として認められたと意気込み、ゆくゆくは坊っちゃんと相思相愛になってやるぜー!とひたむきに尽くすプー。しかしオーストリアさんは元夫スペインに未練たらったらで外交問題にスペイン関わる度に冷静さを失い、しかもプーのことアウトオブ眼中で相変わらず部下扱いを変えない。優しくする作戦惨敗でハートブレイクなプーは暴力に訴えてでも俺の存在をあいつの心に刻み付けてやる!と強硬路線に変更、オーストリア継承戦争が始まるのだった……。そしてやり過ぎて完全にオーストリアさんに嫌われるプー。べ、別に悲しくなんかないぜ!
一緒にポーランド分割したりナポ公と戦う間もギクシャクしていたが、ドイツの存在をかすがいに和解…したのも束の間、今度はドイツの親権を巡って大喧嘩。半分嫌がらせでドイツを手元に引き取ったら、目の中に入れても痛くないほどに可愛くなる。アンシュルス時代はドイツを巡ってオーストリアと喧嘩したり、オーストリアを巡ってハンガリーと喧嘩したり、いや寧ろ本当に気があるのはハンガリーに対してではないかとオーストリアと喧嘩したり、イタリアちゃんに無理矢理迫ってはおやめなさい可哀想でしょう!と割って入ったオーストリアと喧嘩したり、主にオーストリアと喧嘩して過ごす。WW2では一番のダメージを受け戦後はろっさまに扱き使われていた(のでろっさま大嫌いになる)が、ハンガリーとオーストリアの尽力で愛するドイツと再会、再び兄弟で同居出来るようになった。
やっぱりこいつもゲルマンの端くれなのでイタリアちゃん大好きだが、実際のところは恋仲になりたいというより、ヴェストと結婚したら俺の義弟になるのになーといったかんじ。オーストリアが嫉妬してくれるのは正直嬉しい。ドイツの兄なので根は真面目だが、ポーランドの血も大分入ってるので見た目の言動はアホ。1990年代以降は完全に無職になったのでますますアホさに磨きがかかっている。現在はブランデンブルク州が身体の核で、精神は旧東独人のオスタルギーに支えられてる感じ?
私感では素人DTっぽいイメージ……勿論オーストリアさんは玄人に含まれます。


◆神聖ローマ
ゲルマンさんの置き土産、かつ一時期はフランクさんの家でフランス、イタリアと兄弟のように育つ。フランクさんの死後はフランスとは完全に決別し、ゲルマンの血を引くみんなの家長として兄や弟達を束ねる役目を負う…筈が、イタリアが好き過ぎてそっちに入り浸り、国内が混乱しててもあまり気にしなかった。イタリアの保護者を気取るバチカンさん(教皇庁)のいいカモ(正直ひまさんのカノッサの屈辱に対する解釈は納得がいかん…)。しかしホーエンシュタウフェン朝の頃同居してた相手ってロマーノの方だよなぁ……。イタリアなら兄弟どっちでもいいのか、それとも「あ、人違いだった」「なっ…なんだとこのやろー俺の純情返せ!」という話なのか。だからロマーノはドイツのこと嫌いなんだったりして(-_-;)
家内の面倒をオーストリアに一任するようになった後は比較的体調も安定し、オーストリアが愛するイタリアまで連れてきてくれたので暫くの間は幸せな時代を過ごす。ヘタキャラの対人関係は外見年齢に依拠するようなので、弟だったオーストリアに成長追い越された後は、自分が弟のような立場になって世話焼かれたり勉強教えてもらったりしていた。
完全に生活をオーストリアに依存していたので他の家族とオーストリアの間が不和になった際も間で仲裁することすら出来ず、三十年戦争で大ダメージを受けて瀕死の重態に陥る。その後は半死半生でひたすら昏々と眠り続け、ナポレオン戦争時に完全に死亡。オーストリアさんを悲嘆の底に突き落とした。三十年戦争以降の容態はその死を含め、神聖ローマの帰りを待つイタリアには伏せられていたが、それが原因で墺・伊間に不和が発生することになった。
もしドイツと=なら、長い眠りから目覚めた時にそれまでの記憶を一切失っていた…的なシチュになるのだろうか。何が何だか分かんない子ドイツ(神ロ)に向かって枕元の貴族が、「あなたの名前はドイツで、頭を打って長期入院していたんですよ。記憶を無くしたのはその後遺症でしょうね」とか説明するのか……切ねぇ。


◆北イタリア
昔のイタリアは都市ごとの小国家群に別れてたから、ちびたりあの統一人格というのが微妙に想像しにくい……あ、人格がちゃんと形成されてないから幼児なのか。18世紀以降のしょたりあは≒サルディーニャ王国って気もする、イタリア統一の中核だし。しかしサルディーニャ前身のサヴォイ公国(トリノ)がオーストリアの領地になったことは一度もないですやな(三十年戦争では敵対してるし)。それを言うならトスカーナ大公国(フィレンツェ)もミラノ公国も18世紀まではどっちかというとスペイン支配だし、ジェノヴァもスペイン寄りだしヴェネツィアはナポに侵略されるまでは独立国だし。一体何故ちびたりあはオーストリアさんの家に住んでいるのだろうか謎すぎる。一応イタリア戦争の時は上司がカールだから、イコール墺さん扱いなんでしょうけど。
国を失い文化的な何かとなったローマじいちゃんとしばらく暮らす。ビザンツさん(ギリシャ母?)やら教皇庁の言うことを適当に聞き流しつつ神聖ローマやフランスの求愛をあしらっていたが、最終的にぽっと出のオーストリアの召使にされる。長年それなりに上手く暮らしていたが、フランス兄ちゃんに初恋の人・神聖ローマが既に死んでいたことを暴露され(しかし引導渡したの兄ちゃん本人じゃん…)、自分を騙していた(実際は罪悪感とイタリアが傷付くことを恐れて言い出せなかった)オーストリアへの恨みと反発が噴出、スペイン家の兄を誘って独立戦争に踏み出すことになる。
まずはフランス、次いでプロイセンの助力で独立した後はプー・オーストリアと同盟を結ぶも、WW1ではオーストリアへの反感を捨てられずに協商国側に寝返る。戦後はドイツードイツーする一方で、あの子を俺から奪った分はオーストリアさんが体で責任取ってくれるんだよね…?と暗黒イタちゃんぶりを発揮。とはいえ南チロル以外の国境問題は全部オーストリアの有利になるよう干渉してるので、元宗主国へ殺意までは抱いてないと思われる。愛憎半ばした結果、思うがままに扱いたい願望を持つに至ったかんじ。独墺合邦計画も俺の嫁を盗らないでってばドイツー!と猛反対していたが、そのうち本気でドイツのことが好きになったので、オーストリアへの拘りと執着は自然と消えた。
ドイツ≒神聖ローマと考えると、ヴァレンティーノの「初恋は男の子」発言は意味深というか、お前誘ってんのか的な。本編漫画の「俺のこと忘れないで」とか意味深ですよな……。しかし神聖ローマへの思い入れが強いほど安易に同一視出来ないし、≒だからといっても別人格の違う人間として改めてドイツを好きになったからこそ、オーストリアを完全に許せたし、許すのにも時間かかった…とかだといい。こうなると歴史関係ない単なるキャラ萌え視点だけど。イタリアからのラブの方が強く見えるので個人的には伊独伊くらいが一番美味しい。合邦後のオーストリアに対しては既に恋愛要素抜きでちびたりあ時代のように慕っているが、ドイツを寝取られるくらいなら両方俺の嫁に…とは頭の隅で考えている。でも真の本命は実兄。自分は色んな人が好きなのに、ロマーノ可愛がるスペイン兄ちゃんに超嫉妬するよ!兄ちゃんのことは俺が養ってあげてんのに、他の人にいい顔するなんて許せない!!


◆南イタリア
性格掴み難い弟と違って、ロマーノに関してはナポリ・シチリア両王国辺りの地域を想定すれば解りやすい気がする。オレンジとオリーブと牧草地が広がる、素朴で美しい緑の野。
排他的で他国嫌い、人間不信。ギリシャの母ちゃん、ローマじいちゃん、ビザンツさん、アラブさん、フランス、神聖ローマ、フランス、スペイン、オーストリア、スペイン、イタリア弟……コロコロ支配者が変わる一方で一人暮らしした経験がなく、生活能力の無さがコンプレックスになっている。マフィアという病巣に蝕まれてしんどいのも本人だけど、マフィアを生み出したのもロマーノ自身の感情なんだよなぁ。免疫機能の暴走でアレルギー症状起こしてるみたいな。弟とも上下関係が出来ていることが腹立たしく、偉そうに振る舞われるのが気に食わないこと甚だしい。が、かといって弟と別れて独立したい願望はあまりなく、現在兄弟の絆を強く意識しているのは寧ろロマーノの方かも。まあ今のところは弟に食べさせてもらってるも同然だし。
取り敢えずフランスのことは死ぬほど嫌い。スペインのことは口では嫌いと言っているが……ヘタキャラ的にはぶっちゃけ単なるツンデレだよなぁ。私感だと、神聖ローマの施政は歴代支配者の中では一番マシだった気がするんだが(政庁ごとこっち持ってきたくらいだし)、しかしドイツのことは嫌い。WW2では懐柔されたマフィアの手引きであっさり家宅侵入してきた米英に降伏。引き続きドイツと行動を共にした弟と敵味方に別れ、兄弟で戦うことになった。現在もドイツの国連常任理事国入りに反対中。
働きたくない病はアラブさんの子育ての影響。スペイン親分の家に引き取られた時点では最早色々手遅れだったと思われる……。気が合うっていうか、生活習慣が似てたりちゃらんぽらん気質なのも、両国ともイスラム圏の支配を受けてた影響ではなかろうか。


◆スペイン
フランスの幼馴染にして悪友。多分親は西ゴートさん。ルーツ自体は古そうだが、カスティーリャ姉ちゃんやレオン、アラゴン、ナバラらの兄姉と協力してレコンキスタやってイスラム勢力を追い出し、1479年以降は一家の長になる。この利害を一致させつつも一枚岩ではない兄姉間の愛憎も、突っ込めば面白いような気もするが……。オーストリアと結婚していた時期は反フランス包囲網最右翼だったが、西仏戦争に負けた後はフランスの手下に舞い戻った。でもフランスの意図すら無視して時々爆発したり迷走したりする。黄金時代はバブルに浮かれて貯蓄を怠っていた結果、英蘭に制海権取られて金の流れが滞った途端、光の速さで貧乏国に転落した。更にナポ戦争の頃から政治体制がコロコロ変わりまくるようになり国内混乱が延々続き、それに乗じて次々と植民地に独立される。更なる貧乏スパイラル。WW2では中立と言いつつ実際はほぼ枢軸。貧乏を理由に直接軍事活動には参加しなかったと言いつつ東部戦線に義勇軍(青師団)1万8千人派遣……。勿論、戦後しばらく連合に睨まれていた。
一見して天然のほほん系に見えるがレコンキスタ舐めたらいかんというか、別荘地政策でもかなり血生臭いエピソードに事欠かない、裏表激しい暗黒親分の顔を隠し持つ。イギリスとアメリカ大嫌い。愛した人にはヤンデレ一歩手前の、ひたすらに一途で情熱的な愛を注ぐが、それ以外に対しては表面上の人当たりの良さに反してかなり冷淡。笑顔に騙されて安全パイ扱いしてると、親分の魔性のフェロモンに当てられて大変なことになるよ!
ハプス家時代のオーストリアとの関係は、
  1496-1556万年新婚ばかっぷる期
  1557-1659仲良し夫婦期
  1659-1700すれ違い倦怠期
…とか勝手に規定。離婚後はオーストリアへの未練を一切示さず、慰謝料代わりに連れて行かれたロマーノの奪還にひたすら挑み、私が成長したのが気に入らないから小さな子に心を移したんでしょうこのペドフィリアの変態が!と激怒される。オーストリアさんは夫の浮気は許せても、自分が天秤にかけられて捨てられるのはプライド的に我慢ならないタイプ。しかし実際浮気に相当する行為があった訳ではなくって、西ロマがちゃんとくっつくのはもっと後年の方がいいな…貴族ファンの気持ち的に。御本家の設定がアレだから、今に至っても恋仲じゃないってことは腐目線で見ると考え難いけど。
拗れまくったオーストリアとの仲は仏墺外交革命の際についでに和解、改めて友人付き合いを始める。今となってはお互い他の恋人を持ち、遠慮の要らない親友関係を築いている。両者とも復縁する気はないし相手の惚気話を聞くのも平気だが、昔のクセでついあーんでトルテを食べさせ合ってプーやロマーノにしばしば嫉妬される。


◆スイス
オーストリアさんの初恋の君。御本家では珍しく幼少時の動向がはっきり書かれているが、歴史解釈的にはかなり疑問。確かにハプスブルク家は元スイス貴族だけど、オストマルクとスイスは何の関係もない……と思ってたら、両方バーベンブルク家が支配してた時期もあるのか。シュヴァーベン大公エルンスト1世(1012-1015)の父が初代オストマルク辺境伯ルイトポルト(976-994)なの?Wikiの記述は異なってるみたいだけど。そもそもスイスお兄様のルーツってシュヴァーベン大公(916年〜)で合ってるのだろうか。現在のシュヴァーベン地方はドイツ国内だけど、ツェーリンゲン家も発祥はドイツだしネー。原初同盟発祥地のウーリ州は952年時点ではフラウミュンシュター修道院領?で、シュヴァーベン領じゃなかったみたいだが……よくわからん。
御本家漫画に沿った流れでディテール捏造するなら、戦争弱いオーストリアを叱咤しつつ兄貴分として面倒見ていたスイス、しかしプーが神聖ローマの家にオーストリアを連れていった所為で彼我の地位が逆転し、風下に立つことを容認出来ずに袂を別つ…みたいな展開か。イギリスにしろスペインにしろ兄弟の末っ子が最終的には国の代表になってる訳だが、スイスの場合だけ弟の力が完全に確立される前に慌てて家から叩き出したイレギュラーパターン、みたいな。悪気なく差し出した手を力一杯振り払われて茫然とするちびすとりあは訳も解らないまま、反乱鎮圧の為に正規軍を差し向けた上司に同行するが、スイス率いる激強農民兵に峠で待ち伏せされ、完膚無きまでにフルボッコにされる。スイスの苦悩やそれを凌駕する生存本能的な危機感を全く理解出来ないオーストリアは、慕っていた兄貴分に一方的に裏切られたと思い込み、その後の両者はお互いが相手を恨み合う不毛な関係を築くことになった。キャラとしての貴族って基本的には善良なんだけど、人の心を察するのが苦手というか、残酷なまでに鈍い部分があると思う……その辺の勘の悪さが戦争下手にも関わってるような。
独立運動中は反オーストリア諸侯国の援助を受けていたが、やがて自力で食い扶持を稼ごうとする…も、自宅は耕地の極端に少ない山間部。国内産業に見切りを付け、唯一自信のあった武力を傭兵として他国に売り付けようと思い付き、ヨーロッパ最強軍への道を突き進むことになった。一番のお得意様はフランス。そして傭兵としてのデビュー戦の相手が、オーストリアとの結婚話が着々と進んでる最中のブルゴーニュだというのが、腐女子目線では因縁感じる……。この時点でスイスがオーストリアへの初恋を内心でずるずる引きずってるとしたら、フランスの望み通りブルゴーニュを仏領にしてしまえばオーストリアとの結婚も破談になるに違いないとか考えて嫉妬混じりの闘争心燃やしたりして、それなんて昼メロ?結果的にブルゴーニュには大勝したけど、結婚阻止は出来なかった。
厳格でツンデレでムッツリ。妄想力と自○の頻度は欧州でも指折り。家の外観はホトゥラララなのに、中身は一国総軍事要塞。恋人がスイス人だとこの世の地獄になるのは、やっぱりケチな男は嫌われるというやつだろうか。給料の支払い渋りまくるフランス相手に長年交渉を続けるうちに、金銭感覚が異常に発達したのが諸悪の根源。しかし単なる金の亡者という訳ではなく、WW1後の不景気で死にかけていた隣国リヒテンシュタインを保護、現在に至るまでの義兄妹関係を築いてもいる。しかしリヒテンは100%オーストリアの実妹な上、スイス本人も度々リヒテンの言動から幼少貴族思い出してうわああぁ…!と悶絶してるので、めっちゃ二人を重ねてるというか、過去のやり直しを試みてるようにも見える……。強くなれと厳しくオーストリアを指導した結果(ではないけど)共に並び立つことが出来なくなった過去を悔やんでいるから、リヒテンには絶対武器を取らせず箱入り娘扱いしている。ただでさえ不機嫌な表情がデフォルトなのに、過去を引きずっている所為で現在でもオーストリアを見るとより刺々しい態度になる。が、憎んだり嫌ったりし続けている訳ではなく、WW1敗戦後に飢え死にしかけのオーストリアへ食料援助したり(自分とこも家計苦しい上にリヒテン引き取ってたのに)、WW2でも中立と言いつつ枢軸寄りの政策を取っている。なんというか……フラれた貴族よりフったスイスの方が、より未練がましいという謎。自分があの時突き放した所為で、あやつはあんなにふしだらに育ってしまったのだ…!とか自責の念に囚われてたりして。


◆リヒテンシュタイン
世界で6番目にちっちゃい国。
絶頂期は伴侶やら部下やら召使やら沢山の国と同居していたオーストリアの、(現存する独立国では)唯一血を分けてるかもしれない妹。ゲルマン系皆兄弟とか神聖ローマに家族認定されたら兄弟…みたいな大きな枠組みじゃなく、物凄く狭い血縁関係に限定して語るなら、オーストリアの兄はバイエルン、妹はリヒテン(12世紀生まれ?)。北欧5の中でも特にノルウェーとアイスランドがDNA的にも兄弟なのと同じで。
オーストリアの家にも自分の部屋があるが、お金を貯めて新しく自分の家を買い、1719年から一人暮らしを始める。しかしオーストリアん家の部屋の方が自宅より広い不思議。神聖ローマの家族として正式な認可を貰う…が、この当時は既に神ロ本人は人事不省なので、オーストリアさんが代理で認可を出しました。なんという身内贔屓。
アウステルリッツでオーストリア&ロシアと一緒に溺れた翌年、神聖ローマ帝国崩壊時には例によってライン同盟に参加するが、お金を払って兵役を免れる。ドイツ連邦が発足するとそれに加入、(記憶をなくしたばかりの?)子ドイツやプー、オーストリアらと1866年まで一緒に暮らす。飛び地故にドイツ帝国から弾かれた後は基本的にオーストリアべったりで物を融通し合って暮らしていたが、WW1でオーストリア共々経済封鎖され戦争してないリヒテンまで共倒れになりかけて、窮地を救ってくれたスイスに急接近。新たにスイスと兄妹として暮らすことになる。国防も外交もスイス任せ。通貨もスイスフラン。スイス軍に侵入されても平気。しかし血の繋がらない女の子に「お兄様」呼びさせるなんて、スイス、お前……。
ITに強くて趣味は切手作り。土地を取られた恨みからチェコ&スロバキアのことは嫌いで、お互い認め合っていない。……と思いきや、今年(2009年)チェコとは和解した模様。お胸の小ささが悩みだが、兄であるオーストリアもスイスも女体化したら貧乳になるらしいので、生まれ持った遺伝子上の運命と諦めるしかない。


◆バイエルン
御本家では一コマ登場。しかし短髪の男らしいタイプって違和感あるなあ……。まるでプーの兄みたいだ。
ゲルマンさんの最も年長の息子のうちの一人。ボヘミア辺りに住んでいたこともあるらしいが、父親と一緒に大移動して5世紀末に今の南ドイツに落ち着いた。勿論神聖ローマよりも年上。でもって体も大き(=所領広)いのに、何かと神聖ローマ(というより保護者のザクセン)に対して反抗的だった所為で選定侯位を与えられず、神聖ローマ一家内での発言力はやや弱めだった(1623年まで)。
オーストリアの一番血の濃い兄で(民族的にも言語的にも)、オストマルク最初の上司もバイエルンから来た人。しかし当初の仲は悪く、幼く戦争下手なちびすとりあを始終いじめていた。貴族が神聖ローマの家に引き取られた際もいじめまくって追い出し、15世紀にオーストリアが保護者役の地位をがっちり握り込むまではルクセンブルク、バイエルン、オーストリアの三つ巴で激しい神聖ローマ争奪戦を繰り広げた。
三十年戦争では密かにフランスと誼を通じつつも、表立ってはカトリック連盟を率い一貫してオーストリアに味方し、軍の主力となる。反乱起こしたプファルツの領地をもらって他の諸侯国に白い目で見られるのはともかく、オーストリアさんの大事すぎるところ(下オーストリア)を借金の抵当に差し押さえようとしたり、オーストリアの上司の娘を自分ちの上司の嫁に欲しがったり、スペインが目の前でオーストリアといちょいちょしてるのが許せない!と騒いでみたり、腐目線では、ああバイエルンってこの時オーストリアに恋してるんだなぁ…とか変に納得してしまいます。国内のプロテスタント同盟やスウェーデンと戦いつつ、同じカトリック勢力の筈のスペインともオーストリアを巡って三角関係……カオス。
本気でオーストリアとスペインを離婚させたかったバイエルンはスペイン継承戦争ではフランス側に付き、ハプス夫婦の離婚を積極的に後押し。ブチ切れたオーストリアにフルボッコにされる。オーストリア継承戦争でもオーストリアを自分のものにする!と宣言、フランスの助力を得て上オーストリア(チロル)を占領するが、オーストリアに助けを求められたハンガリーが鬼の形相で出動してきて滅多打ちにされ、逆に自分ちまで占領される憂き目に遭った。その内プライドを捨て、オーストリアの我が家で暮らしませんかの誘いにホイホイついていこうとするが、プライド捨てれないプロイセンが(嫉妬混じりに)いちゃもん付けてきたのでじゃがいも戦争が勃発。結局合併話はおじゃんになった。
ナポ主宰のライン同盟に参加、この時王国にクラスチェンジ。普墺戦争ではオーストリア側で参戦し、敗北後はふわふわした頭の耽美上司の元で借金生活を送る。ドイツ帝国の成立後はドイツ家の一員となるが、プロイセンのことが大嫌いなのでしばしば反抗的な態度を取る。一揆も起こす。今でも両者の仲は悪く、ドイツ家の書斎を西の部屋(ボン)にするか東側の部屋(ベルリン)にするかで揉めてても、好きにしたら〜?と超他人事。


◆ザクセン
御本家では一コマ或いは二コマのみ登場。肩までのロン毛の優男。
ゲルマンさんの最年長の息子の一人。最年長組の中でも当初はリーダー格で、生まれてすぐに父親のゲルマンさんを亡くした神聖ローマを、自分が親代わりになって育てた。しかし時代を経るごとに段々影が薄くなる。というかプーの噛ませ犬と化す。
三十年戦争時はプロテスタント勢力のくせに中立。というか状況によってオーストリア側についたり、スウェーデン側についたり、スーさんと喧嘩してオーストリア側に戻ったり、コウモリのように所属陣営を変えまくって戦争長期化の一因にもなった。オーストリア継承戦争でも当初はオーストリアは俺の嫁発言してプロイセンと一緒に攻め込むが、和平交渉によりさっさと撤退。オーストリアと一緒になって逆にプロイセンに侵攻し、強すぎるプーとフリードリヒ大王の用兵によってオーストリア共々ボコられた。なんかそういうコウモリ的な星の下に生まれているのだろうか。優柔不断とか。七年戦争ではオーストリア側に味方して、緒戦でプーにボコられる。
ライン同盟に(やや遅れて)参加、王国にクラスチェンジ。しかしナポ敗退後のウィーン会議でプーに領土北半分ごっそり取られる。普墺戦争では当初例によって中立を取ろうとしたが、結局オーストリア側で参戦、またまたプーにボコられる。神聖ローマの兄としてのザクセンとドイツ帝国の兄としてのプロイセンという対比も結構面白い気がしなくもない。ほぼ同一人物を素材に使った、子育て失敗例と成功例的な?
ザクセン州は旧東ドイツ圏内なので、WW2後はプーと一緒にろっさまにこき使われていたかもしれない……。89年の変革期は、プーより一ヶ月ほど前にいち早く共産政権にNOを突き付け、一時期英雄と持て囃された。最近は工業が振るわないのでマイセンを売って生計を立てている。


◆ハンガリー
自他共に認めるオーストリアの女房役にして最強の腐女子。オーストリアより歳上で、子供時代は度々領内へと攻め込んでいたが、結婚を繰り返し色香に磨きを掛けたオーストリアに誑し込まれた矢先にちょうどトルコに国土ごっそり持ってかれて国力激減した所為で、伴侶どころかメイド扱いされる運命に。支配者であるオーストリアへの恨み・憎しみと、表面上だけでも優しく接してくれたことで芽生えた恋慕との板挟みで葛藤した挙句、男に力付くで組み伏せられ凌辱されるオーストリアを想像して興奮するという倒錯した趣味を持つに至る(痛めつけたい願望と愛したい願望の折衷)。そういやマジャールさんとフンさんという二人の父親を持っているそうだが、お二人はやっぱりホモ夫婦なんですか?
が、現実と妄想は違うものなのか、プーにドイツ取り上げられたオーストリアを慰めるドサクサに紛れて念願の正妻の座を手に入れた後は、男女問わずオーストリアさんに近付く奴は許さない、嫉妬と独占欲の鬼へと変貌。離婚後はオーストリアに匹敵する敗戦ダメージを負いつつも、憑き物が落ちたように精神の安定を取り戻した。とはいえ少々の嫌がらせはする。オーストリア受け全般を好むにも関わらず普墺だけは受け付けないのは、プロイセンに対しても少なからず異性としての好意を抱いているからだと思われる。最近(09年10月)までWW2のハンガリーって45年1月に連合国へ降伏したんだと思っていたのだが、(おそらく)御本家が本編漫画の連載を続けていたなら、イタリア弟がRSIとしてイタリア王国降伏後もドイツと行動を共にする…というストーリーになっていたのと同じように、ひょっとしたらヘタキャラとしてのハンガリーさんは政府降伏後も旧オーストリア領に逃れて5月のドイツ降伏まで共に戦ったハンガリー第一軍(6個師団→4月以降1個師団相当に)の方の行動を採用されるのかもしれないなーとか思いつつある今日この頃。作中ではオーストリアさんとの関係がやけに良好だし。
しかしWW2開戦前後の東欧の領土問題って、何か知らんけど毎度旧オーストリア領で話し合われてるのが個人的には不思議なかんじ……(第一次・第二次ウィーン裁定とも)。アンシュルス後で外交全部ドイツがやってて貴族自身には発言権皆無だから、単なるお世話役として会議の席上で黙ってコーヒー配ってる貴族の姿が目に浮かぶ。しかし長年の支配・被支配関係を完全に忘れられてない東欧の皆さんはオーストリアさん見てついビクッとなっちゃったり。
戦後は赤色に染められソ連の衛星国にされるが、東欧の中では一番ロシアさんに懐かない国としても有名だった。89年に元夫と共にピクニック事件を起こして壁崩壊の引き金を引く。2004年にオーストリアさんの口利きでEUにも加盟したが、金融危機の所為もあって今年頭(2009年2月)経済破綻、念願のユーロ導入は当分先になりそうな雰囲気。借金額ものすごくて、オーストリアだけでなく(嫌いな筈の)ロシアからもお金を借りている。現在のハンガリーはポーランド・チェコ・スロバキアとヴィシェグラード・グループを形成して色々連係している。嫌いな国はロシアとルーマニア。オーストリアに対するほどではないが、トルコに対する感情も微妙。自国の独自の歴史を自慢したい気は満々なのに、つい話題の端々にオーストリアの名前が出てくるのが悩みの種になっている。


◆チェコ
御本家では幼女かおっさんか色男か決定しておらず。一応私的な脳内設定では御本家幼女がやや外見年齢高くなった風なツンツン少女(デレ皆無)。スロバキアは離婚した元ダンナ。趣味はキノコ狩り、特技は武器製作。
ハンガリーよりやや歳上で、生まれたばかりのオーストリアを奪い合っていた(領土欲的な意味で)。が、いつの間にか二人揃ってオーストリアの召使にされた。ハンガリーと違い神聖ローマ一家の一員と認められており、オーストリアから神聖ローマ養育権を一時期奪ってたことが何よりも自慢(ルクセンブルク朝だから上司が一緒ってだけだが…)。スラブ国家ながら大分思考がドイツ化されてることで価値観の共有は比較的容易だが、その分プライドも山より高く統治時代のオーストリアのことを全く尊敬していなかった。三十年戦争の原因。WW1後に独立した際は、仏伊らと共にオーストリアへのえげつない嫌がらせを強行して長年の鬱憤を晴らしたが(食糧封鎖とかズデーデン割譲とか)、それへの敵討ちを口実にWW2ではドイツに攻め込まれた。フランスの後ろ盾があるからこそ墺さんに対して好き勝手振る舞ってた節があるが、ドイツ侵攻の際はそのフランスにあっさり見捨てられている……兄ちゃん酷い。
今でも世界で一番嫌いな国はロシア。プラハの春を潰された恨みは今も晴れない、が、あの時カナダが格好良くチェコの助けに入ろうとした事実はカナダのあまりの影の薄さから概ね忘れられている。スロバキアとは離婚してからの方が円満ということになっているが、今のところスロバキア語を覚える気はない。ていうかあんまり眼中にない。ハンガリーと違って経済危機の影響は少なめで政治的にも中東欧の中では安定している方なので、EUへの依存は低め。あんまり他国を信用していないのでなるべくなら頼りたくない。


◆スロバキア
御本家未登場。私的捏造妄想では10代中〜後半くらいの少年っていうか、御本家のチャラい青年チェコ(仮)を気弱にしたかんじ?
チェコの元妻。うん、男でも妻。円満離婚して、今となっては全然嫌ってないよ〜というポーズを取っているが、09年のWC予選でチェコと対戦することになった途端国民が激しく大興奮して闘志を燃やしていたので、やっぱり何かしら鬱屈した思いを抱えているように見受けられる。でもビロード離婚に関してはスロバキアの方が微妙に後ろ暗いかんじ?首都はオーストリアやハンガリー国境の目と鼻の先にあり、チェコよりも両国への反感は比較的薄そうに見える。が、WW2の初期に再びハンガリーの部下にさせられそうになった時は流石に嫌がった。一応独立を保ったまま枢軸側で参戦(傀儡政権だけど)。
離婚後もチェコ語の取得に熱心だが、どっちも挨拶の言葉が「ドブリージェン」にしか聞こえないので、日本人には違う言語なのかどうかすらよく解らない。チェコより先にユーロ導入したのを自慢に思っているが、チェコの方はあまり導入に積極的でないっぽいという事情もある。現在かなり貧乏なこともあって他国に頼ることを厭わないが、元夫としてはチェコにだけは負けたくないとも思っている。リヒテンとは今でも険悪。女運は常に悪い。


◆クロアチア
御本家未登場。私的捏造設定では黒髪青目のイケメン。外見年齢は20歳くらい。
ハンガリーに支配されたりトルコに支配されたりオーストリアに支配されたりの苦難の歴史を辿り、旧ユーゴから独立する際もセルビアと血みどろの戦いを繰り広げ散々な目に遭った。頑張って傷跡を修復したので、近年は美しい海と中世の雰囲気を残す街並みが日本人観光客にも人気。景観が綺麗ということはエストニアと同じでイケメンなんだなそうに違いない。大分前からオーストリア人のバカンス先としては一番メジャーな国だったりする。
ハプス時代は被支配国にしては珍しく親墺でオーストリアさん大好きです!な態度だったが、直接の支配者ハンガリーへの反感の裏返しかと思われる。中学や高校の1年生と3年生が結託して2年生と対立するようなものか。昔はハンガリーと結婚していたことがあると主張しているがハンガリーには否認されている。そして二重帝国時代は自分もオーストリアさんと実質結婚しててハンガリーと三人で夫婦だったと主張しているが、やっぱりハンガリーに否認されている。
WW1中の墺さんが大変な時期のドサクサに紛れて、召使いじゃなく正式に夫婦と認めてもらおうと力尽くで迫りとうとう了承の返事を得るが、肝心の家屋敷自体が猛烈な勢いで傾き始めた上に敵国イタリアが領土内に上陸してきたことに怯え、手っ取り早く難を逃れようとオーストリア家を脱出して兄弟であるセルビアの家に転がり込んだ。が、兄弟みんなで対等な国を作るという約束を反故にされて、こんな筈じゃなかったと憤懣を溜める。WW2中はセルビアが支配するユーゴからの独立を目指してドイツ側に協力、枢軸陣営のクロアチア独立国を成立させたが敗戦と共に再吸収された。
戦後も自分(とスロベニア)が墺さん家に働きに行ったりバカンスに来た墺さんが払ったりして稼いだお金を、働かないセルビアとモンテネグロが取り上げてる(ように思えた)ことに不満を溜めた結果、最終的には大喧嘩してユーゴ家を出て行くに至った。今でもオーストリアがクロアチアのEU加盟を応援してたり、ハプスブルク家当主オットーさんがクロアチアの市民権を持ってたり(他はオーストリア、ドイツ、ハンガリー)、なんだかんだと墺さんとは仲が良さ気。呉墺萌えとか言っちゃダメですか?墺さんに対しては比較的デレだが、旧ユーゴブラザーズに対してはツンデレ。セルビアは永遠のライバル。実のところ激情家だが第一印象はおとなしめで、節度のある人間関係を好む。
ちなみにアレの回数はギリシャに次いで世界二位(2005年調べ)という密かな助平国家。バルカン半島って……。


◆スロベニア
御本家未登場。私的捏造設定では地味目の茶髪美少女。カラーリングはイタちゃん系?
旧ユーゴ兄弟の一員だが元々神聖ローマ一家に属していて、後にオーストリアの支配を受ける。バルカン組の中では一番オーストリアさん家で働いていた期間が長く、文化的にオーストリア・イタリア両国の影響が強い。クロアチア共々カトリックが国教。別名:ヨーロッパの隠れた宝石。一見地味だけど眼鏡を外したら美人とか、そういうかんじ?
WW1後の独立時、どさくさ紛れにオーストリアの領土も一部持ってったが、イタリアやチェコと違ってあんまり人の口に上ることはない。そしてユーゴからの独立時も内戦で大変だったクロアチアと違ってかなりスムーズに離脱している、異常に要領の良い国。EUにもちゃっかり加入済み。
冷静で不言実行形、第一印象はツン寄りだが話してみると意外と天然ボケ。勤勉な割に、賄賂に対する罪悪感は異常に低いらしい。まあバルカンは皆そうらしいけど。


◆ボスニア・ヘルツェゴビナ
御本家未登場。色々地雷なので多分今後も出ない。
勝手な捏造脳内設定ではボスニア(男)とヘルツェゴビナ(女)の夫婦。
二重帝国領としては新入りだが、支配が馴染む前にとんでもないことになった。プーに振られたロシアさんの36年越しの呪い炸裂?
現在は内戦時の療養しながら比較的静かに暮らせている(?)らしいが、ボスニアはセルビアとクロアチアの二人からは今でも熱い眼差しを送られている。


◆ベルギー
あんまりスペインのこと好きではないに違いないと想像してたのに、御本家設定では実兄オランダと敵対して親分に味方したロマーノの同居人…みたいなポジションを想定してたみたいで吃驚した。まさしくスペイン家のハンガリーさん。ヘタにハマる前に、ハンガリーがオーストリアのことを好きだと知った時も実は吃驚したけど……。
ベネルクス兄弟末っ子。兄弟揃って当初はブルゴーニュに仕えていたが、ブルゴーニュとオーストリアの結婚によってオーストリアの部下に、ハプス夫婦の別居後はスペインの部下に…と、オーストリアの結婚政策に振り回され気味な人生を送る。スペイン継承戦争後は再びオーストリアの部下に戻るが、ことあるごとにバイエルンの上司に向かって「ベルギーと領地トレードしません?」と提案されてるので、見るからにあんまり愛されていない。
ナポ戦争後のウィーン会議で、久しぶりに兄弟揃って暮らすことに決まったが、あまりの性格の合わなさにキレてオランダの家を飛び出す。今一番仲が良い…というか好きな人はフランス。あとWW1にイギリスが参戦した理由(口実?)は、ドイツ軍がベルギーに攻め込んだから。モテモテヒロインの資格は結構あるのに、御本家では出番の少なさが惜しまれる。スペロマと蘭兄ちゃんとしか絡んでない……。
二重帝国崩壊後はオーストリア(の上司)が持ってた金羊毛騎士団長の座が転がり込んできそうになったが、スペインの反対によりハプスブルク家が引き続き所有することに。西墺的にはオイシイけどベルギーさん涙目。


◆オランダ
御本家ではちょいちょい言及されたり話に関わったりしてるのに何故かシルエットしか出たことがな……かったが、2009/12/05ブログでやっとイラスト登場。開国漫画はいつ続き出ますか?
ひまさん的には乱暴者っぽいイメージ?の、ベネルクス三兄弟真ん中。でもフランドル伯領(865-)とイコールなら一番上?いやしかし今のフランドル伯の称号はベルギー王室が持ってるし……。わからん!!
他の兄弟と同じくブルゴーニュ→オーストリア→スペインルートを辿るが、親分の我儘支配に嫌気が差して反旗を翻す。三十年戦争と同時期に親分と戦っていたが、ハプス夫妻が敗北したどさくさ紛れに独立を各国から承認してもらう。イギリスと共に制海権をスペインからぶん取って親分を貧乏国に転落させた後は、金持ち商人国としてぶいぶい言っていた。
一時期ナポ時代のフランスに膝を屈するが、戦後のウィーン会議で三兄弟の連合王国の取り纏め役となる。が、ベルギー、次いでルクセンブルクに逃げられ今に至る。
多分世界で一番ドイツのこと嫌ってるのはこいつ。しかし嫌いだ嫌いだ言いながら、バカンスシーズンになるとドイツの高速道路使ってフランスやらイタリアへ行く。お金が正義!インドネシアの独立を支援した日本のことも大嫌いだったが、最近はさほどでもない様子。
性格は過激でフリーダム、ある意味進歩的だがぶっ飛んでる。同性婚が認められてたり麻薬が合法だったり。しかしオランダさん本人がホモかどうかは不明。寧ろロリコンらしい……12歳の女の子大好き。


◆ルクセンブルク
御本家未登場。
ベネルクス三兄弟の…一番上?国としてのルーツは一番古いが独立は一番遅い。ぶっちゃけカナダなみに印象が薄いが、こちらは小国なので本気で印象に残らない。けどお金持ち。印象が薄い所為か余程穏和だと思われているのか、日本の開戦に関するアレコレに関しての話でイギリスの学者が「あんなん言われたらルクセンブルクですら怒るよねー」とか言っている。失礼な。でもガチでベルサイユ条約の席に招待され忘れたアンドラよりは多分マシ。
オーストリアと生まれ年は大体同じくらい(963年)。他の兄弟達と共にハプス夫婦に仕える部下であると同時に、神聖ローマの家で共に暮らす家族でもあった。ていうかちび貴族から神聖ローマの保護者役を一時期取り上げてたのはこいつ。その時代はチェコやハンガリーも支配してたが、上司のお家断絶でブルゴーニュの召使いに転落。
神聖ローマの一員意識の所為かどうかは不勉強なので知らんけども、三兄弟中では一番オーストリアへの反発が低めで、ベルギーが反乱起こした時も(すぐに踏み潰されたけど)それには加わっていない。ウィーン会議後はドイツ連邦に加盟しつつオランダの家で暮らす(オランダの家からドイツの家に通うかんじか)。オランダの家からベルギーが出ていった時は妹と行動を共にするが、今度はそのベルギーの尻に敷かれそうになる。フランスとプロイセンの掴み合いの喧嘩を間に入って止められるように1867年永世中立国になる(というかされる)が、そんなの関係ねぇ!とばかりにWW2で軍事占領され、戦後の1949年中立を放棄してNATOに加盟した。
と言いつつどこまでもベネルクスは立地的にフランスやドイツの都合に振り回され気味なので、戦後は兄弟結束して経済的に協力しよう…というのが後のEUの母体となる。気に入らないことや過去の確執はそれなりにあっても、現在の三兄弟は基本的に仲良しなんでしょうね?


◆ブルゴーニュ
御本家未登場。オーストリアさんの最初の結婚相手。
元々はフランスの部下だったが(上司がフランス王家の親戚)、独自の力を付けフランスの家を飛び出す。百年戦争ではイギリスに味方し、ジャンヌ嬢をイギリス軍に引き渡したのもこいつ。
独立国としてネーデルラント三兄弟やアルザス、ロレーヌを召使いにし、掠め取ったアガリで贅沢三昧の生活を送っていたが、しつこいフランスからのアプローチ(という名の干渉)を逃れる為、当時弱小国だったオーストリアと政略結婚。明らかに目下のオーストリアをフランスに対する傭兵扱いする気満々、且つあわよくば神聖ローマの保護者役を奪い取る気だったが、結果的には自分の方がオーストリア躍進の踏み台にされた。
結婚から約四年後にブルゴーニュの上司が事故死したのを理由に離婚。フランスと縒りを戻してオーストリアの上司の娘を誘拐し、フランス王太子の嫁として引き渡す。婿入り(嫁入り?)していたオーストリア自身も領内から追い出すが、その後オーストリアは軍事力を使い10年以上かけてじっくり再統一…征服し、再びネーデルラント一帯の支配者となった。以降ブルゴーニュは伴侶ではなく召使として扱われることになり、オーストリアはスペインと二度目の結婚をする。地位は転落しても文化的にはなおも優位に立っており、質素倹約を旨としていたオーストリアやスペインに贅沢の味を覚えさせた。
現在はフランスの部下としてワイン作りに精を出している。最早単なる田舎。


◆フランス
連合5メンバーのクセにモバイルサイトの人気投票12位ざまぁww自由フランス国民委員会は要らない子www…って、別にフランス兄ちゃんのこと嫌いじゃないですよ好きですよ擬人化キャラは。しかし仏墺読んでる時だけじゃなくフランス絡みの何のカプでも、読んでるうちにコイツ他に本命がいるんじゃないかという疑いが芽生えてくる不思議……。墺受けを除けば一番好きな仏英読んでる時ですら時々そういう気分になってくるので、これはもうフランスお兄さんの特色と思って諦めるしかないのか。本命不在というか、どうあっても己しか愛せない自分自身に内心うんざりしつつ、表面上は楽しく恋愛ごっこに興じる…みたいなデカダンなキャラ像も、それはそれで魅力的だと思うし。
ローマじいちゃんが生きてる頃に生まれてて、親的な存在はフランクさん(?)だという御本家設定を鑑みれば、ガリアさんが生みの親(或いはイタリア兄弟にとってのローマみたいな祖父母世代感覚)、育ての親はゲルマン一家のフランクさんという感じだろうか。なんか他の国に比べると何の苦労もなく順風満帆に育ったイメージだけど、実際はそうでもないんだろうね。
得意技は漁夫の利、他国を使嗾して相討ちさせるの大好きな、プライド高い卑劣漢。漁色家で両刀で博愛主義、本当のところは薄愛。元・世界のお色気担当。エロいことは大好きだけど、意外なことにプレイはノーマルが好き(Durex調査的な意味で)。性的なことに限らず普段は変態ぶってるけど実際はかなりの常識人で、自分以外の変態を見るとドン引きし、つい止めに入ろうとする。自分がフリーダムに振る舞ってる時も、周囲が止めてくれるのを期待しての確信犯的行動だと思われる。なので一対一の時はややマトモ。ミーハーで好きなものがコロコロ変わるが、本質的な部分は頑固なまでに変えようとしない。
イギリスとは犬猿の仲で、お互い嫌い嫌い言いつつ殴り合っているが様式美の一種というか、内心では口で言う程嫌っていない(BBC調査的な意味で)。長い殴り合いの歴史においては本気で殺したいほど憎んだことも少なからずあるが、他の国に対するほどには非情に撤し切れず大抵の場合ボロ負けする。憎しみの根源には愛した相手に裏切られたという思いがあるからで、しかし本心からイギリスのことを愛していたのか自分でも自信が持てないから、あまりそれを論点にしたくない。過去にはアメリカ独立戦争に協力、強国になった後も大きな戦争で敵対したことはないのに、米仏間の仲は異常に悪い(ド・ゴール主義的な意味で)。イギリスを間に挟んだ何らかの感情的対立が原因だと自覚はしているけれど、博愛キャラを崩さない為にアメリカやイギリスだけでなく自分に対してもその感情を認めない。……ああ、臆病な男なのか。
逆にオーストリアに対してはことあるごとに口説いているが、内心では生理的に受け付けないくらいのレベルで嫌ってる。神聖ローマとの不仲が、オーストリアがドイツ外交の矢面に出ることで引き継がれたかんじで、ドイツ帝国成立後は勿論ドイツのことも嫌い。戦後の仏独関係は親密で(エリゼ条約的に)実際現代のドイツからフランスへの好感度はかなり良い方だが、表情には一切出さずニコニコ話してても、フランスの方は今でも内心では多分、ドイツのこともオーストリアのことも毛嫌いしてる(東西統一反対とか墺への外交制裁とか)。果たしてプーとの間に友情はあるのか?フランスからオーストリアへの求愛は、相手も自分を嫌ってると理解した上での嫌がらせ目的、かつドイツ家のお姫様を寝取るのが痛快だから。外交革命以降の仏墺蜜月期はノリノリで恋人ごっこを楽しんでいたが、イギリスがアメリカに独立されてフリーに戻ったのを機にあっさり恋人演技終了した。が、今度は鬼畜演技を止めるきっかけを無くして大変なことになる。WW1後にも鬼畜仏が降臨して弱ったオーストリアの頬を札束で引っ叩く遊びをしていたが、また欧州で恐慌起こす気か!とイギリスに怒られたので程々で切り上げている。
難解で捻くれてて本人すら持て余しているフランスの気質を世界で唯一理解し把握しているのが、隣国イギリスでも誰でもなく悪友スペイン一人だけだったりすると美味しいなぁ。お互いに恋愛感情は微塵もなくて、しかし気が向けば寝るような関係。セックス込みの友情というか。


◆イギリス(イングランド)
仏英も日英も好きだが、個人的に一番滾るカプは英×エリザベスT世。国と結婚した生涯独身の女王とか、妄想すんなっつー方が無理です。黒太子×英も好き!つまりは英国人×擬人化英が好きなのか。
七王国時代くらいに発生(?)、兄達と違ってケルトだけじゃなくサクソン族の影響が強いので異分子として嫌われる。生まれて初めて優しくしてくれたフランスが初恋の人なので支配にも強くは抗わなかったが、気紛れに優しくしてもらうのを受け身で待つ愛妾モドキの生活に耐えられなくなりフランスの家を飛び出す。憎い相手としてでも俺の存在を刻…って、それ何処の普憫。ていうか今でも国の標語が仏語だし。百年戦争の当初の目的は多情なフランスを力ずくで独占することだったが、長く戦い過ぎてそのうち国民ラブの方へ目的がスライドし、またジャンヌ嬢を処刑したことで二度と愛してもらえないだろうと覚悟、ひっそり恋心を葬った(つもりになる)。その後は兄達と喧嘩しつつ、内心はフランスのことが気になって気になって欧州の戦乱には毎度フランスの敵対陣営で参戦。しかしフランスから仲直りを誘われたら、同盟相手を裏切ってでもフラフラ和睦する。ガチで戦えば必ず勝つが、フランスの命が危うくなるまでのことはしない。でもってフランスが関わってない限り、大陸の動向には基本的に無関心。味方になっても公使と資金しか送ってこないと、欧州では三十年戦争の頃から有名だった。
……が、幼いアメリカとの出会いで、頭の中に占めるフランス割合が激減。自分とアメリカの間を裂くその他大勢くらいの扱いをするようになり、自分への執着が薄れたことが内心気に入らないフランスにアメリカの独立を支援された。何よりも愛するアメリカに裏切られ、以後はカナダやオーストラリアにも家族としての愛情や共感を期待しなくなり、数多く抱えた別荘地を支配者としてシステマティックに管理経営する大英帝国の黄金期を迎える。自分が過去に似たようなことをフランスにした自覚はなく、何故かといえば自分がフランスにとってそこまで大きい存在であったと思えないから。自信のなさが原因。暴走するナポ時代のフランスを殴る為、珍しく自分が積極的に音頭取って他国を集めて同盟組み、最終的にはプーと共に打ち倒す。ぶっちゃければアメリカに逃げられた八つ当たり。
ウィーン体制下の五国同盟がクリミア戦争でぶっ潰れた後はしばらく栄光ある孤立をしていたが、寂しさに耐えかねて知り合ったばかりの日本と友情を育む。が、日本とイギリスを引き離そうとするアメリカが冷淡な態度かなぐり捨てて口説いてきた途端に陥落、同じく日英の仲良さに危機感抱いて国交回復試みていたフランスの思惑もあって日本との仲は段々と疎遠になった。但し太平洋戦争勃発はアメリカ主導というより、欧州戦線にアメリカを引きずり込みたかったイギリス側の都合。東南アジア方面で日本と激しく殴り合い遺恨を残したが、戦後はアメリカの愛人仲間としてそこそこ仲良くやっている。スエズ危機後はフランスのプロポーズを蹴って元弟の愛人となる道を選び、フラレたことを根に持ち続ける隣国の所為でECになかなか加入出来なかった時期もあった。口では「アメリカが他国に迷惑を掛けないように、あいつがアホなことしでかしたらすぐに止められるくらい近い場所で見張ってやっているんだ」と主張しているが、どう見ても寄りかかってるのはイギの方だろうよ……。
私生活は単なるツンデレだが、外交の席では二枚舌三枚舌が基本のサギリス。WW1の時も二重帝国崩壊させる気はあまりなく休戦交渉を進める一方で、オーストリアさん家の召使達に独立の為の資金援助もして状況がどっちに転んでも良いようにしていた。似たようなことを方々でやらかし現在にまで至る様々な地域の禍根や紛争の原因にもなっているが、何故か相手から恨まれないという驚異のスキルを持つ。英連邦って実質的には何の旨味もないのに加入者が多いのは、(御本家の子育て失敗設定はともかく)何だかんだで慕われてる証拠?
趣味は刺繍。料理も好きだが世界一のメシマズ。恋愛が絡むと執念深く粘着質で乙女思考でストーカー気味の鬱陶しいキャラと化す。愛が重い。八つ橋に包めば一途と言えないこともない。愛読書は少女小説→ハーレクインに近年は変化(エロの有無がポイント)。恋愛にはロマンチックな雰囲気を求め、交際経験が恋愛の達人フランスのそれとしかないので、付き合う相手に完璧な王子様像を求める。ので理想像を押し付けられるアメリカは頻繁にうんざりすることになる。


◆ポルトガル
何故か御本家未登場。出てきたら良くも悪くも一番スペイン親分にとって近い存在になるだろうことは容易に想像出来るので、西墺好きとしてはぶっちゃけ少し安心ではある……。単行本初めて読んだ時、巻頭漫画で親分と楽しそうに話してるメイドさんがポルトガルなんじゃないかと疑って一瞬ギクリとしたのはここだけの秘密。
同じ西ゴートさんを親に持つスペインの兄(もしくは弟?)。カスティーリャ姉ちゃんの家を飛び出して1143年独立し、引き続きレコンキスタを遂行した。しかし出てった割にはその後もカスティーリャ姉ちゃんべったりのシスコンぶりを発揮、度々結婚を迫る。まあ姉ちゃんは最終的にはアラゴンと結婚しちゃう訳だが。姉ちゃん秘蔵っ子のスペインに激しい対抗心を燃やしており、競うように外洋に漕ぎ出していった。
ブルゴーニュとの初婚以前の枕営業修行中だったオーストリアと関係を持ったことがあり、西墺の結婚後も結構大っぴらに密通する。そしてハプス夫婦別居後、上司の家系が絶えた所為でスペイン(嫉妬深い)と同居することに……何だこの胃痛フラグ。ある意味アンシュルスのドイツ家にも似たシチュだが、こっちは三人揃って暮らしたことはない。勿論共同生活が上手くいく筈もなく、60年ほどで再独立(三十年戦争末期くらいから戦争開始)。
独立後はイギリスにべったり依存して暮らしていたが、フランス革命以降状況が一変。ルイ16世とマリーさんの処刑を聞いた上司が精神に異常を来し、革命軍と戦うスペインに援軍送ったにも関わらず、秘密裡にフランスと手を結んだスペインが二人がかりで攻めてくる。親分……最低だぜ。上司一族だけでなく宮廷全体がブラジルに疎開するが、ポルトガル本人はこの時どうなるんだろう。15000人の大移動ともなると、一緒に1821年までブラジル移住してるのだろうか。しかし国内に残り、和解したスペインと半島戦争で共闘するのも格好良いんだぜ。しかしフランス撃退後も子分のブラジルに独立されたり内戦が起こったりで散々。
二度の世界大戦はスペインと同じく中立でしのぐ(ヘタに出演出来ない理由?)。でもって独裁政権に長期支配されたり、なんか一々スペインの真似してんじゃねーのコイツ……みたいな。


◆ブルガリア
御本家ではThe本に2コマだけ登場。しかしアニメにもしっかり出演し、一部の界隈で熱狂的なファンを得るに至った。へーそうなん。明治○業からの刺客かもしれないがそうでないかもしれない。
母体となったブルガール人は中央アジアから来たテュルク系騎馬民族だが、681年東欧に定住した後は徐々にスラブ化。ビザンツさんの部下から成り上がり、中世には二度も帝国を名乗っている隠れた雄。ルーマニアだけでなく最盛期はアルバニアやマケドニアまで部下に従えてぶいぶい言ってたが、例によってモンゴルの襲撃を受けて弱体化。しばらく近所のセルビアと殴り合っていたが、1396年までに新興のトルコさんにセルビア共々全領土を征服され、その後は長い下っ端生活を送る羽目になる。ちなみにヨーグルトは元々トルコ語由来。
19世紀半ばになって、南下したいロシアさんがトルコの家から連れ出してくれるというので、お言葉に甘えて念願の独立。が、露の勢力拡張が気に入らない英と墺に横槍を入れられて領地削られ、だったらと親墺に方針転換。最盛期の領土面積に近付こうと、睨み合う土・露・墺の思惑を利用し、似たようなことを考えるルーマニアやセルビア(ユーゴ)、ギリシャらと殴り合いを繰り返した。WW1ではセルビアに取られた領土を奪い返す為にオーストリア側で参戦するが敗北、更に領土削られ軍備縮小を強制される。
WW2では当初ロシアとの関係を重視して連合・枢軸のどちらにも付かずにいたが、ドイツの口利きでルーマニアに取られてた一部領土を返還してもらったので逆らい難い雰囲気になり、結局枢軸に参加。でも対ロシア戦にはのらくら理由付けて派兵せず、元々欲しかったバルカンの方面へ全力投球して同じくバルカン狙ってた同盟国イタリアと対立、棒で叩く。で、侵攻してきたロシア軍に一切の抵抗を示さず降伏。戦後は枢軸国としか戦ってない枢軸国との異名を得るが、でも枢軸には違いないので賠償金は払った。ちゃっかり屋さんの末路…というほど悲惨な印象も別段ない。戦後は他の東欧諸国と同じく社会主義陣営→89年民主化ルート(11月)。歴史的には結構揉めてる割に、ハンガリーともルーマニアともそこそこ仲良くやっているらしい。
国土の西側は険しい山岳地帯、東側は平野と海岸、という二面性を持つ。薔薇の産地としても有名だが、何といってもヨーグルト。何の料理にでもヨーグルトソースぶっかける。卵料理にも魚にもかける。人間の頭髪にもヨーグルトかけてヘアパックする。管理人も先日試しにオムレツにヨーグルト混ぜてブルガリア風に焼いてみたが、とても……甘かったです……。


◆ルーマニア
御本家未登場。ハンガリーと犬猿の仲だという話は文章で言及されている。性別女性でハンガリーと仁義無き女の戦いを繰り広げてたらいいのになぁというファンの感想を見たことがあるが、全面的に同意したい。私的脳内設定では化粧気のない凛とした眼差しの女性。でも服装は可愛いめチョイス。外見年齢は10代後半だがそれより大人っぽく見える。
自称ローマ人の子孫。改名前はワラキアで、13世紀くらいの生まれ。モンゴル侵攻でハンガリーさんが弱体化した隙を付いて14世紀前半くらいに公国を建てて独立する。ハンガリー領トランシルバニアと国境線を争いつつ襲い来るトルコ兵を串刺しにしてドラキュラ伝説の下地を作ったりしたが、武運つたなく15世紀前半にはトルコの属国へ。服属しつつも公国の体裁は保っていたので時々思い出したように反抗するが、その度にあっさり踏み潰される。そしてその間すら墺の召使になる前のハンガリーと殴り合っている。18世紀後半からはロシアがちょっかいを出し、1829年以降はトルコの宗主権が存続した状態でロシアとの二重支配を受ける。クリミア戦争の後に列強達の判断で、トルコの宗主権をある程度認めつつも新たにモルドヴァ=ワラキア合同公国として人生の再出発。1866年に国号をルーマニアに変更、1877年に独立を宣言し、1881年には国際的に承認される。
墺さん家の皇太子と仲良くしてハンガリーに激しく嫉妬されるが、WW1では予想を裏切って中立。墺さんがいつもの調子でルーマニアとブルガリア両方に色目使って二股かけてたのが女心を傷付けたらしい。最終的には協商側に味方してハンガリーやブルガリアから領土ごっそり奪って恨まれた。しかしロシアに恐喝されて相棒のモルダヴィアを連れて行かれ、WW2では奪還の為に枢軸側で参戦、東部戦線でドイツと共に戦った。ハンガリーより役に立ったら一夫多妻状態のトランシルバニアを独り占め出来るようドイツが取り計らってくれる筈…とハッスルし、ハンガリーの方も当時は別段ロシアに恨みはなかったがルーマニアへの対抗心からエキサイト。二人のあまりの仲悪さに辟易したドイツはなるべく彼女らが顔を合わす機会がないように別の列車に乗せたり陣地が隣同士にならないように気を遣って胃を痛くした。東欧では真っ先にロシアの侵攻を受け降伏。連合側に寝返った後は今度こそトランシルバニア独り占めを目指して猛然とハンガリーへ襲い掛かり、受けて立ったハンガリーと激しいガチバトルを開始。ハンガリー側で観戦したドイツは一緒にロシアと戦った時より二人とも段違いに強いことに恐れ慄いた。こないだまでは本気出してなかったのか、お前達……。
戦後は社会主義化しつつもろっさまとは距離を置き独自路線を歩んでいたが、1989年の民主化の波が(最も遅く)波及。民主化運動の最中に唯一死傷者を出したが、何とか政治形態を変えることに成功した。が、昨今の経済危機に加え、今でも上司と市民が揉め続けているので気苦労が絶えないと思われる。
ハンガリー人がルーマニアを嫌うあまり、犬にルーマニア人の名前を付けるというのは御本家でも紹介されていた逸話だが、先日観たTV番組でルーマニア人が牛にハンガリー人の名前を付けていた。理由を訊ねたTVスタッフに「………(長い沈黙)、伝統的にそうなんです」と取り繕ってたが、どう見てもハンガリー人と同じ発想。何というか、筋金入りですな……。本当はハンガリーさんの本命ってオーストリアさんじゃなくてトランシルバニアじゃないの?とか思わなくもない。



◆モルドバ
御本家では不景気代表として一コマのみ登場。黒髪の男。経済危機より前の時点でアレなら、今はどんだけ体調悪いのか……。マイアヒの故郷。
モルダヴィア公国として14世紀半ばに独立(誕生?)、16世紀初頭にトルコの住み込みではない部下へ。ロシアの勢力拡張後は立地上の問題でワラキアに対するより激しく求愛(?)され、ろっさまに誘拐されてはトルコさんに連れ戻されていた。19世紀前半から似たような境遇のワラキアと恋愛関係になりクリミア戦争後に結婚、ルーマニアという新しい家庭を築くがロシアは二人の結婚を認めずやはり力尽くで誘拐、ワラキア(ルーマニア)が何とか取り返したりしていた。WW2後は再びろっさまに誘拐され、ソビイズの一員としてがくぶる震えながら住み込みで働く羽目になる。ソ連崩壊により91年独立、今はかつての妻ルーマニアの子分ポジション。
ただでさえ公国時代の領土をルーマニアやウクライナに持ってかれている上に、国土の東端が事実上独立して沿ドニエストル共和国という弟になっている。今流行の(?)未承認国家。欧米寄りのモルドバ本人と違い弟はロシア大好きでいずれロシアさん家に帰りたがっているらしいが、しかしロシアさんの脅迫で無理矢理そう言わされているだけという説もある。ただでさえ貧乏過ぎて体調最悪なのに、反抗的な弟のことでも頭が痛いモルドバ。ウクライナと同じで石油やガス代をロシアに払えなくて四苦八苦しており、やっぱり供給を止められたこともある。あと警察がヤバい。



◆トランシルバニア
御本家未登場。私的な妄想設定では、ミステリアスな雰囲気の色白美青年。今でも自宅では吸血鬼がウヨウヨしている。
ハンガリーとルーマニアの二人から激しい愛を注がれており、二回の世界大戦での激烈な争奪戦を経た結果、現在はルーマニアと二人暮らし中。でもヒモじゃないよ!TV番組(空撮紀行)でご自宅を拝見した時は延々森が続いてるだけの風景で、ぶっちゃけ彼女達にとって何がそこまでの魅力なのか今イチ解らなかったんだが、後で知ったところではズバリ森林資源が一番の魅力だそうな。へーそうなん。あと鉱物資源も豊富。なんかキラキラしたオーラを纏っている。
本人はハンガリーさんもワラキアちゃんも可愛いね、というどっち付かずの態度を取りますます彼女達の対抗心を煽る天然タラシ君だったが、最近はハンガリー系住人が不穏なルーマニアよりも社会状況の比較的マシなハンガリー本国に続々と戻ってるらしいので、自然とルーマニアさんへの好意と帰属感が増しつつある。ていうかトルコさんとオーストリアさんに取り合いされてた昔から得意技は二枚舌外交。天然というより自覚的にフェロモン振りまいてる可能性も高い……。そういやルーマニアの元夫のモルドバに嫉妬されたりはしないのだろうか。


◆セルビア
御本家未登場。地雷が多いので今後もきっと出ない。私的妄想設定では目付きの鋭い青年。
自称バルカンの長男。自分では長兄のつもりでリーダーぶってるジャイアン気質だが、実際のところ他の兄弟達からはウザがられている。声が大きくていつもワーワー怒鳴ってるのもウザい。大勢で徒党を組んで大騒ぎするのが大好きだが単に寂しがり屋なだけで、付き合ってみると可愛げも多分にある。
自己アピールが苦手で必要以上に悪者にされがち。俺様一番気質で色々強引だが、意外と情は深い。しかし自分本位に愛の押し付けをしてくるのでやっぱりウザがられている。でもヴォイヴォディナとは今でも仲良く暮らしているのでそこまで不幸とも言い切れない。コソボには今でも帰ってきて欲しいがぶっちゃけもう無理っぽい。
クロアチアとは互いに犬猿の仲。スラブ帰属意識が高いので、ドイツ(含墺)やイタリアは嫌いで、どっちかというとロシア贔屓。



◆モンテネグロ
御本家未登場。私的妄想設定では人の良いあんちゃん。スラブ系だが比較的色黒。
セルビアとは一番仲が良い。マジで働かない。陽気で冗談好き。書類上では日本と今でも日露戦争続行中だが(?)、モンテネグロさん自身は親日家なので完全にギャグの持ちネタと化している。


◆マケドニア
御本家未登場。私的妄想設定では女の子。
セルビアとブルガリアの二人からことあるごとに求愛されている。過去はイタリアからも言い寄られていた。昔はブルガリアの方が好きだったが、今となってはセルビアのことも嫌いではない。が、コソボの親権問題でアルバニアの肩を持った為に少々気まずくなっている。ブルガリアは今でも一番仲良い相手だが、結婚の申し込みを受けるつもりはない。
おとなしくて自己主張が苦手だが別に気弱ということもなく、割とちゃらんぽらんでものぐさ気質だったりもする。名前が原因でギリシャからは一方的に敵対視されている。過去にはアルバニアに絡まれて困っていたが、最近ではそれなりに仲良くしている模様。



◆アルバニア
御本家未登場。それなりに地雷臭いので今後も出ない。私的妄想では強面の青年。情緒不安定の上に武器は手元から放さないという怖い人。野外で実戦演習とかしてる割に、肌の色は白い。
第一次バルカン戦争の後、墺さんのセルビアいじめ的な横槍によって独立。かつてイタリアに求愛されていたこともある。
バリバリの武闘派。取り敢えず近隣の国で仲良いところないんじゃなかろうか……。でもいい加減ひとりぼっちが辛くなってきたのか、2009年EU加盟を申請。コソボに対しては父子家庭の父親ポジション(実際はセルビア・アルバニア間の子供?)。
ロマーノとは最近非行仲間としてつるんでることもある。しかし、いくらガラ悪かろうとロマーノ自身がマフィアの一員って訳じゃないし、あいつある意味弟以上のヘタレなので、擬人化アルバニアさんにパシられてないか心配(^_^;)



◆スコットランド
UK四兄弟の長男かと思ってたら、ひょっとしてアイルの方が実年齢上?近世の国力を考慮したら、外見年齢は一番老け…ゲフン、年上っぽくてもいいと思うけど。御本家では外見不明ながら、雷鳥らしき鳥を放ってイングランドを攻撃したり、呪いの手紙を送り付けるといった嫌がらせを行っている。兄弟全員眉毛は太いらしい。
ピクト人のアルバ王国(6C〜)がルーツ…だとイングランドの生年推測(七王国時代)と矛盾するのか。いっそピクト人が文献に初めて出てくる83年くらいに起源遡ってもいいのだろうか……。アイルランドから渡ってきたダルリアダ王国と融和していった結果、845年アルピン朝成立。11世紀初頭には北部を除くスコットランド全域を影響下に置くようになり、やがてスコットランド王国と呼ばれるようになった。兄弟といっても腹違いくらいの血の繋がりなのでイングランドが生まれた当初から兄弟仲は疎遠だったが、ヴァイキング(デンマーク)が土足でずかずか家の中に踏み込んでくるようになると、お前が小さくて弱いままだから俺達にまで被害が来ただろうがボケ!となり更に関係悪化、兄弟の縁を切る事態に。
成長不良だったイングランドはノルマン・コンクエストでフランスの召使になり、美味しいご飯を食べさせてもらって急激に成長。今までの恨みを晴らすべくスコットランドに殴り掛かっていくようになり、それ以後は凄惨な骨肉の争いを延々繰り広げることになった。イギリス的には対抗出来るだけの腕力を獲得出来たことに加え、フランスという心の拠り所を新たに得て兄達への愛情を振り切ることが出来たから、とか。仏英最初の蜜月が百年戦争勃発で崩れた後は、敵の敵は味方とばかりにフランスと手を組んでイングランドに対抗。しかし現地での飲食費がスコットランド持ちなことにケチなスコットランドは段々不満を覚えるようになり、財布の中身を守る為にイングランドとの和解を模索し始める。上司間の婚姻政策もあって段々距離を縮め、1603年のエリザベス一世死後スコットランドの上司がイングランド王に即位するに及んで、兄弟で同居するまでに関係修復するが、……ちょうどこの頃のイギリスはヤンキー全盛期。想像以上の荒れっぷりにスコットランドは早速同居を後悔したがもはや手遅れだった。
仏英二度めの蜜月が1688年の名誉革命で頓挫した後、更に荒んだ弟はますます手が付けられなくなり、勝手に自分ちの上司を追い出されたことに反発したスコットランドはフランス側に付いて喧嘩するが敗北。経済的なイジメまで受けて屈服を余儀なくされ、誇りをズタズタにされた。大英帝国の繁栄期は連合王国の一員として造船業・機械工業などの分野で儲けまくったが、20世紀に入った後は二つの大戦の影響もあって経済的に失速(まあイギリス自身の地位も失墜してる訳だが)。財布の中身が寂しくなるにつれ昔の恨みが思い返されるようになり、1997年からは独自の議会も復活。半ば無視してた兄のまさかの自己主張にイギリスは内心激しく動揺した。近年は連合王国から分離してもいいんだぞ的な態度をチラつかせており、兄弟間の不仲が微妙に再燃しつつある。
大戦中も活躍した勇猛果敢な戦士だが、性格はケチで怒りっぽく議論好き。アル中の気があるのは兄弟の嫌な共通点。特技はバグパイプ演奏で、弟のパブったキャラソンにもバックバンドとして参加した。妖精や魔術関連はアイルランドに次ぐ本場で、イギリスより知識も豊富で呪力も高い。オートミールばっかり食べてそうなので、弟より味覚が可哀想な可能性が高い。ブリテン人なのにオーストラリアより訛った英語を話すらしい。イギリスとは不仲だが、イギリス最愛のアメリカとはそんなに仲悪くない。
私的捏造設定では赤毛緑目で割と大柄、がっしりとした体格。実際のところは短気でも、風貌的には威風堂々としてて思慮深そうに見えたりすると私が涎垂らして喜ぶ。カプとしての蘇英も好きだが、恋愛要素は一切絡まない家族愛のなれの果てだからこそ、お互い昔の恨みを割り切れずに延々引きずってる……とかでもオイシイ。


◆ウェールズ
UK四兄弟の三男。御本家では外見未登場だが、イギリスの兄であることと、眉毛が太いことは明言されている。私的捏造設定ではイギリスとよく似た外見、髪の色はもう少し茶色がかっている。
中世にはケルト系小部族国家が群立。擬人化ウェールズは小国家群や現地貴族の緩やかな紐帯を繋ぐ存在で、あまり自己主張の強い性格ではなかった。ノルマン・コンクエスト後はスコットランドと同じく急成長したイングランドの攻撃を受けるようになり力いっぱい抵抗するが、1282年ウェールズ大公を名乗っていたグウィネッズ王がエドワード1世に敗れ、イングランドの支配下に置かれることになった。これ以降、イングランドの上司は皇太子にプリンス・オブ・ウェールズを名乗らせるようになる。
支配下に入った後も決してイングランドに心許さなかったウェールズだが、自慢の長弓部隊は英仏百年戦争において英軍最終兵器としてチート的な強さを発揮。1536年にはイングランドとの完全な統合が宣言されたが、当時のイングランドの上司(チューダー朝)がウェールズ出身の血統から出ておりウェールズ本人も宮廷で一定の力を持っていた為、さほどの反発はなかった。王朝の家臣団においてもウェールズ人が重要な地位を占めており、御本家漫画でイングランドをうんざりさせていたヘンリー八世の国教会創設にも協力的な姿勢を見せている。本人らはお互い兄弟仲悪いと思ってるが、端目から見ると結構仲良いんじゃね?みたいな。
大分前に政治的な勢力を失ったが、ウェールズ人のアイデンティティの拠り所として今なお健在。産業革命期は石炭業で儲けた。しかし膝を屈した時期が早かった所為で四兄弟中では最も存在感が薄く、ユニオンジャックからもハブられている。改正しようと声を上げたのに、日本を巻き込んだネタ案の嵐で有耶無耶にされた……。皮肉屋のイギリスに言わせると、性格は「無害なバカ」と完全にナメられている模様。間延びした口調なのもアホっぽい印象に拍車を掛けている。趣味は歌唱。イギリスとの仲は他の兄弟ほど殺伐としてないが、アーサー王伝説の起源を争う時はマジギレする。しかしネギの呪いも御本家で弟にパクられている。


◆北アイルランド
てっきり南北アイルランドは一人の人物で、現在は上半身をイギリスが占拠してる状態なのかと思ってたが、御本家設定では南北アイルはそれぞれ別人らしい……。1920年のアイルランド統治法で北アイルが生まれたとすると、イギリスの「兄」という設定とは矛盾が出てくるので、昔から双子として島に存在していた北アイルが20年以降は片割れと距離を置いて自由に発言するようになった、みたいな解釈で良いのだろうか。外見未登場だが、眉毛が太いことは明記されている。
それまで大英帝国の一員だった南アイルが暫定的に独立した時は北アイルもそっちの管轄内に含まれていたが、英愛条約が締結された翌日にはイギリスの元に戻ることを宣言。南で内戦が起きてて巻き込まれたくなかったのも理由の一つだったが、1960年代後半以降は自分ちも異常にゴタゴタすることになった。1990年代になると和平への道が模索されるようになり、様々な試みが行われたことで緊張状態も大分緩和されている。が、現在でも微妙に火種が燻っているらしい。
住民構成はカトリックとプロテスタントが半々。家の人達が親アイルと親英に分かれてギスギスしてることに心を痛めている。本人としても、長年一緒にやってきたアイルランド(南)とUK家長であるイギリスとの間で心揺れているが、正直どっちかに強く肩入れする気はあんまりない。UKにいた方が色々と都合良さそうなので、今のところは強いて離脱するつもりもない、らしいが……。
イギリス曰く「有害な馬鹿」。しかしこれは南アイルに対する印象かもしれず、というか南北でそこまで性格違うのだろうか。二人とも短気で三度の飯より喧嘩好きかもしれないし。飯といえば、シチュー以外はあまり食事に期待が……やはり兄弟か。弟と同じでくたくたに煮込まなければ食べ物が喉を通らない。
私的捏造設定では黒髪緑目でイギリスよりやや小柄(といっても172〜3くらい?)。双子の兄弟がいたり、住民同士の仲が悪かったりと、個人的な印象では微妙にカナダさんと共通点が多い。ので、もしかすると本当はカナダみたいに押しの弱い性格なのかもしれない。これが人間なら、双子の多い家系ってあるよねと言いたいところだが、国にそういう概念は多分ないですわな。中国の人が物凄い勢いで流入してるところもカナダさんに似てなくもない。


◆アイルランド(南)
UK兄弟の一員ではない。が、正式に離脱した1949年まではUK所属だったので、当時は五人兄弟として扱われていたと思われる。御本家では外見不明ながら、眉毛は細いと説明されている。……剃ったのか?双子の北アイルとは眉毛の太さだけが見分けるポイントだったりすると面白いのになぁ。その場合、1919年くらいに南アイルの眉が細くなるまで、誰も南北の見分けがつかなかったりすると尚良し。
西洋史門外漢としてはスコットとどちらが年上か今一つ解らないが、BC100年頃のヒベルニア時代に既に生まれてたとしても別段驚かない。431年以降は複数の王国がしのぎを削る。他の兄弟と同じくノルマン・コンクエスト期のイングランドに攻撃され、1171年からはイングランドの上司が島を支配、アイルランド卿の称号を手に入れる。が、アイルは頑強な抵抗を行ったので、当時のイングランドはアイルランド全域を統治下に収めることが出来ていない。百年戦争終結後まもなく始まった薔薇戦争でイングランドが内戦状態になると、アイルランドは実質的に独立。しかし1536年の反乱を機にイングランドは再びアイルランドの再占領を決意し、アイルランド本人や有力諸侯が認めないにも関わらずイングランド上司がアイルランド王を称するようになり、100年余りの時間をかけて徐々に支配権を確立させていった。この時期以降はイングランドの宗教が国教会になっているので、兄弟間の対立に宗教対立の要素も加わって両者の関係つまりイギリスによるアイルいじめが非常に凄惨なことになる。ウィリアマイト戦争ではフランス・スコットランド側に味方するがイングランドに敗北。恐るべき苦難の日々を送った。
1775年にアメリカ独立戦争が起こるとイギリスは精神的大ダメージを受け、アイルいじめしてる場合じゃなくなったので多少息を吹き返す。1801年にグレートブリテンおよびアイルランド連合王国が成立し、アイルランド(南北)は名目上もUKの正式な兄弟に属するようになるが、違う島ゆえの心の距離は消えない上、連合によって自由度はますます制限された。19世紀末には再び自治を求めるようになり、(多少性格丸くなって)それに耳を傾けたイギリスが1920年にアイルランド統治法を成立させ、南北アイル両者に自治権が付与された。しかし完全なる独立を求めた南アイルは独立戦争(英愛戦争)を起こし、限定的独立後も国内内戦が勃発する事態に。ちょっと前までは貧乏国の代表みたいに言われていたが、近年は逆にアイルランドへ出稼ぎに行く外国人が増えている。
WW2では頻りにアメリカから参戦を要請されるも中立を維持。とはいえ、数万人の義勇兵が英軍に参加してたり天候情報をリークしたりと、かなり連合に協力している。所謂ツンデレ?ひょっとして(元を含む)UK兄弟って全員ツンデレ属性なんだろうか……。北アイルが自分ちに帰って来ようとしないことは正直不満。いい加減執念深い性格なのでイギリスに対しては未だに恨んでる部分も少なからずあるが、感情は横に置いて連携しなきゃいけないことも理解しているので最近は渋々交流している。しかしイギリスからは今でも物凄いアホだと思い込まれている。報われないというか何というか。ジャガイモ飢饉の時に大量の移民を受け入れたアメリカとは結構仲良し。趣味はゴルフ。で、やっぱりアル中気味。妖精・魔術に関してはエキスパートでUK組の追随を許さない。


◆アメリカ
第一発見者がスーフィン夫妻なので、つまりは今で言うニューヨークが発生地点。1638年生まれ?御本家漫画でオランダに別荘取られちゃったと愚痴ってるのが1655年の話で、米英が初接触してお兄ちゃんと呼ぶだの呼ばないだの言ってるのが第二次英蘭戦争でイギリスがニューアムステルダム(元ニュースウェーデン)を入手した1667年。実の親はスーフィンらしきアメリカがイギリスの弟として育ち、イギリスが単性生殖で生んだ(?)シーランドが御本家でスーフィンの子供になってるなんて、因縁としか言い様がない関係です。
BLにありがちな、弟じゃなくて一人の男として俺を見てくれよ!的な動機で独立。しかし思った以上にイギリスに恨まれ、今まで見たこともなかったような冷たい態度で接された所為で告白どころじゃなくなる。英国恐怖症リハビリの為に欧州事情から距離を置き商売に励んでいたら、商売敵として台頭してきた新興国日本がイギリスに急接近。慌てて態度を翻し世界中に嘴突っ込む押し掛けヒーローに転身するに至った。ヒーローとしての最大の武器は物量。気が付けば商人国家というよりも軍事国家になっていた。
自称世界のトップだが、実際そうなので誰も文句言いたいけど言えない。空気は読めないのではなく、敢えて読まずに力技で交渉を押し切るのが手口。しかし若者らしく不正を嫌い、正義とか平和とかの建前くさいキーワードにコロっと騙される時もある。ワガママで独善的だが、基本的には善良な気質。イギリスに可愛がられて育ったので、他人の善意を信じているし、自分の善意も相手に伝わる筈だと信じている。
立場上、正妻はカナダ、愛人はイギリスと日本、ということになっているが、恋愛感情的な意味で一番好きなのはイギリス(各社好感度調査的な意味で)。イギリスがはっきり自分を選んでくれたことは承知しているのに、内心では未だフランスのことを思い切れていないことも悟っており、且つフランスの本命がイギリスであることも察知しているので、大西洋を見つめながら嫉妬で悶々とする日々を過ごしている。
カナダに対して感じてるのは恋愛じゃなく兄弟愛だろうけど、近代では身内の気やすさで近寄っていっては手酷く拒絶されるパターンを繰り返していた。ホワイトハウス炎上。多分世界で唯一頭が上がらない相手。恋敵候補から外れた戦後日本のことは良いパートナー(お財布的な意味で)と認識していたが、突然冷たくなった態度に現在困惑中。俺と仲良くするのが日本にとっても一番幸せなんだぞ!と本心から断言出来ちゃうのは若者の特権であり可愛いところ。


◆日本
何考えてるんだか得体の知れない東洋の国。実際のところは食べ物と二次元のことしか考えていない、ある意味イタリアと似た者同士。でも更に不毛。世界からは触手大国だと誤解されているが、正直そこまで触手好きって程でもない。嫌いでもないけど。
開国以降イギリスさんのことが好きだったが、色々あって失恋。ハグもキスも上半身裸にすら慣れない奥手な元ひきこもり、且つ「月が綺麗ですね」イコール愛の告白と受け取っちゃう深読みしすぎメンタリティの持ち主なので、日英同盟にしてもイギリス的には友達付き合いのつもりが日本は結婚を前提とした交際をしてると思い込んでたとか、そんな危険なシチュエーションが脳裏に浮かんで困ります。そして逆上したアメリカの横槍の所為で勘違い発覚、そのまま方向性を間違ってヤンデレ化……。ああ怖い怖い。
戦後はツンデレ萌え属性だけ残ってしまったので、目下一番のお気に入りはスイスさん(NHK調査的な意味で)。しかしリアル恋愛はもうこりごりですよ私おじいさんですから状態。二次元に嫁が沢山いるので大いに幸せ。
アメリカのことは好みのタイプではないが嫌いでもない。ふと気付くと一番共感を覚えるようになってしまっていて、情が湧いちゃいましたかねぇ…と苦笑い。かつて袂を別った兄弟達と真正面から向き合うと愛憎両面から冷静でいられなくなるので、アメリカの我儘に振り回されて他に目を向ける余裕がないという建前は意外と便利だったりもする。
入浴に対する執着も強く、二次元や食べ物への愛に匹敵する。かつての枢軸仲間の独伊墺洪などは湯泉文化を持っていたので会話していてもさほど違和感なかったが、最近フランスやイギリスが日本の温泉地をヌーディストスポットだと勘違いしていることを知り、微妙にショックを受けている。


◆マルタ騎士団
御本家未登場。騎士団時代のプーの先輩にして同業者。プーが銀髪白服赤眼なんだから、黒服のマルタ騎士団は黒髪赤眼とかでも格好良いですよね!
正式名称は「ロードス及びマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会」とかいう長ったらしい名前だが、エルサレムどころかロードスにもマルタにも棲家はない、はぐれ騎士団。
エルサレムの病院として成立したのはプーと同じ…というかこっちが古株(1113年)。聖地を追い出された後はビザンツさん家のロードス島に勝手に住み着いてイスラム勢力相手に海賊行為を繰り広げた海の暴れん坊。
1523年1月にトルコさんに島を追い出されて一時路頭に迷っていたが、スペインの計らいで1930年10月26日以降はマルタ島に新たな住居を得られた。Wikiの記述では神聖ローマ皇帝の斡旋でシチリア王から島を借りたことになってるが、当時神聖ローマ皇帝もスペイン王もシチリア王も全部ハプス家のカール五世が兼ねてるんだよね……。あれ?
その後は相変わらず海賊しながらスペイン海軍の軍事行動に加わったりレパントの海戦にも参加したりとスペイン無敵艦隊のパシリっぽいことに。それでもマルタ島を本拠に長いこと地中海でぶいぶい言っていたが、1798年ナポレオンの進攻により島を追い出された後は再び路頭に迷う羽目に。
現在はローマのビルに仮住まい的なことをしている。一片の領土も持たない国家を自認しており、ビルに入るのに入国手続きが必要だったりイタリアから治外法権が認められていたりもするが、国と呼んで良いかどうかは非常に曖昧。国連からも準加盟国的オブザーバー扱いを受けているが、正式に国として認められている訳ではない。でも国民は1万人くらいいたり、90ヶ国以上と外交関係を結んでたりする。
世俗化したプーが現在無職、騎士団の体裁を保ち続けたマルタ騎士団も慈善活動してるけど国としてはほぼ無職……とか考えると、どっちの籤引いてもハズレだな、としか言い様がない。
自分が追い出された後に生まれたマルタ共和国とはそこまで親しくないが、互いに兄妹であるという自覚はある。


◆マルタ共和国
御本家未登場。マルタ騎士団がナポに追い出された後に誕生し、物心ついた後はイギリス領として育ったので眉毛が太い(と思われる)。名前的には女の子っぽいよなぁ。
幼女!眉毛幼女(゚∀゚)!!今も英連邦所属、かつEUメンバー。
南イタリアとアフリカの中間という立地にありながらも勤勉な人柄らしい。国内資源は全然ないので、貿易と観光を主な生業としている。兄であるマルタ騎士団のかつての居住地が観光スポットの目玉になってるのを有難がっているが、一緒に住もうという気は更々ない。
マグロファンタジーの隠しキャラだったが、御本家では言及されずに終わったのが残念(´・ω・`)出現条件厳しい……。眉毛幼女としてはワイちゃんに先を越されてしまった。って、未登場なんだから本当にマルタちゃんの眉毛が太いかどうかは未知数ですけど。





2009/10/xxから不定期更新
最終加筆:2010/11/13